消防設備点検業者を徹底比較!消防設備点検の頻度や費用を削減するポイントは?

消防設備点検業者を徹底比較!消防設備点検の頻度や費用を削減するポイントは?

学校や映画館、ビルや商業施設、普段働くオフィスにも、スプリンクラーや消火器、火災報知器などのさまざまな防災・消防設備が備わっています。これらの設備に定期的な点検報告の義務があることはご存じでしょうか。そしてこうした点検などもポイントを抑えれば、コストを削減できることをご存じでしょうか。

この記事では消防設備点検について、概要や対象となる建物、点検費用削減のポイントなどを解説します。

消防設備点検とは?

消防設備点検とは法定点検制度のことを指します。

これは、消防法第17条で「学校、病院、工場、事業場、興行場、百貨店、旅館、飲食店、地下街、複合用途防火対象物その他の防火対象物で政令で定めるものの関係者は、政令で定める消防の用に供する設備、消防用水及び消火活動上必要な施設について消火、避難その他の消防の活動のために必要とされる性能を有するように、政令で定める技術上の基準に従つて、設置し、及び維持しなければならない」と定められていることです。

点検は基本的に、点検する建物が延べ面積1,000㎡未満のマンションである場合を除いて、自分で行うことはできません。「消防設備士」「消防設備点検資格者」などの専門家が立ち会い、定期的な点検と関係機関への報告が義務付けられています。また、東京消防庁などは面積1,000㎡未満のマンションであっても、有資格者による点検を推奨しています。

そもそも消防設備とは「消防の用に供する設備、消防用水及び消火活動上必要な施設」のことです。火災発生時に周囲や消防へ火災発生を伝えるための「警報設備」や、誘導灯・標識などの「避難設備」初期消火を試みるための「消化設備」といった、施設を利用する人たちの安全を確保するための設備や、消防隊が到着した際に利用する貯水池などの「消防用水」や「排煙設備」「排水設備」「非常用コンセント」などのことを指します。

消防設備は、施設を利用する人たちの命を守るための重要なものです。そのため、消防設備の設置命令に違反すると1年以下の懲役または100万円以下の罰金が科せられます。また、消防設備点検の結果を報告しない、または虚偽の報告した場合は30万円以下の罰金または拘留の可能性があるのです。事業主・オーナーの罰金が1億円となったケースや、点検などの防火管理業務を適正に運用していない場合は、たとえ放火された場合であったとしても、建物所有者や管理者が業務上過失致死傷や業務上失火責任などの罪に問われるケースもあります。消防設備点検は必ず行い、点検後には点検報告書を防火対象物の所在地を管轄する消防署に提出しましょう。

消防設備点検の対象

対象となるのは以下のような建物です。

 

▼面積1,000㎡以上の特定防火対象物

一見とても広い範囲のように思えますが、ある程度の階数やフロアがある雑居ビルや商業施設は該当します。また、特定防火対象物とは劇場や映画館、カフェやクラブといった風営法の対象となる建物、老人ホームや病院、保育園や幼稚園などの施設も特定防火対象物です。これらの施設には不特定多数の人が出入りするため、火災発生時の円滑な避難が困難です。また、危険性が高いとされており、消防設備の設置基準も厳しくなっています。

 

▼面積1,000㎡以上の非特定防火対象物、消防長または消防署長が指定したもの

非特定防火対象物とは、学校や工場、神社や寺院、図書館などの消防長や消防署長が必要であると判断し、指定した設備のことを指します。特定防火対象物ではなくても、多くの人が利用する施設であることに変わりありません。

 

▼屋内階段が1つのみの特定防火対象物

「特定一階段防火対象物」ともいい、これは2001年9月に発生した新宿秋葉原の雑居ビル火災後、消防法改正で生まれた用語です。面積が1,000㎡以下でも、屋内階段が1つしか無い場合は火災発生時の避難経路が絞られてしまい、リスクが高くなることから対象となっています。

この言葉が生まれた「秋葉原雑居ビル火災」が、これに該当する建物でした。3階と4階が特定用途部分、つまり多くの人が利用する場所になり、かつ避難に使用する階段が屋内に1つしかなかったため、火災時にこの屋内階段が避難に使用できず避難が遅れて多数の死傷者が出てしまったのです。

こういった事故を未然に防ぐためにも、消防設備の点検は欠かせないものだといえるでしょう。

消防設備点検の頻度

点検には「機器点検」と「総合点検」の2種類があります。

機器点検は半年に1回行う、適正な配置や損傷の有無、簡易な操作によって消防設備を確認する点検です。一方、総合点検は1年に1回、実際に消防設備を作動させて総合的な機能を確認するものです。また、消防署への報告頻度については特定防火対象物が1年に1回、非特定防火対象物は3年に1回と定められています。このように報告の頻度と点検の頻度は異なり、消防設備点検を行うたびに報告する必要はありません。

消防設備点検の業者5選

ここからは、消防設備点検の業者を5つ紹介します。

株式会社ニチボウ

株式会社ニチボウは、防火設備の点検や整備などのメンテナンス以外にも、防災コンサルタントも行っています。保守契約の設備は24時間体制で対応し、設備のトラブルは24時間365日受付、迅速かつ丁寧に対応してくれることも特徴です。緊急出動は自社開発の「物件情報管理システム」で履歴を管理していて、過去にどのような緊急が発生したかを即座に把握できるようになっています。

不良箇所があった場合は改修工事の提案見積書を提出してくれるほか、一次対応後の二次対応や改修記録などの情報も一括管理し、確実かつ無駄のないサービスを提供してくれます。また、契約期間内に発生するすべての防災に関する問題解決に対応してくれることも魅力です。

その他、建築設備定期検査・調査や給排水、空調設備なども管理ができるため、一括点検で料金割安、日程管理も楽にできるというメリットもあります。

能美防災株式会社

能美防災株式会社は「CS点検(Customers Satisfaction & Safety )」を掲げ、お客様の満足と安心を第一とした自信を持って提案する、ただ消防署への提出をするためだけの点検ではなく、人命を守るための点検を目指す企業です。CSサービスセンターにて24時間・365日サポートを行っているほか、寿命部品の定期交換を提案してくれたり、消防法改正情報や新製品などの情報を提供してもらえたりします。

また、自動火災報知設備やスプリンクラーなどの消火設備、ガス系消火設備などを自社工場で研究・開発・製造をしているため、防災システムを知り尽くしたノウハウがあります。それを活かした、確かな技術で一歩進んだ消防用設備点検が魅力です。

点検の契約をすると、お客様担当の設備担当者が決められ、法定による点検だけでなく、緊急対応や改修計画などにも、防災のプロが迅速に対応してくれます。

ヤマトプロテック株式会社

ヤマトプロテック株式会社では総合防災カンパニーならではの専門性や総合性を活かした各種点検から提出用報告書の作成、さらに社会ニーズや法改正を先取りしたメンテナンスサービスを提案してくれます。また、機器の交換などに対しても早急に対応が可能で、全国ネットワークを活かした保守点検の対応をしています。

防災業務の経験を活かし、防災分野をトータルにサポートしてくれることが特徴です。施設に適した消防設備システムの提案や、工場防災フォーラム・多様な防災訓練・非常用備蓄品まで災害対策を包括的に提供してくれます。

ちなみに、24時間対応する緊急連絡システムを導入していて、トラブル発生時はいつでも迅速に対応してくれることも嬉しいポイントでしょう。

ナカムラ防災

ナカムラ防災では営業オンリーのスタッフがおらず、社内での伝達の無駄や時間ロスを極限まで突き詰めて「お客様に安心してご依頼頂けるよう考え抜いた究極の営業方針」を掲げています。打合せしたスタッフ本人がセールスエンジニアとして完了まで責任をもって作業するという徹底ぶりもポイントです。

価格への挑戦も絶えず行っていて、完全自社点検のため中間マージンが発生せず、コストダウンできるように様々な方法を提案してくれます。点検実績は都内を中心に隣接近県を含め年間3,000物件以上あり、点検に係わる追加費用は一切かかりません。また、メンテナンススタッフには女性もいるので、女子寮や女子更衣室などの男性が入りにくい場所への対応も可能です。

株式会社アシスト

株式会社アシストは自社点検・自社施工が特徴で、消防設備士などの専門資格を持つスタッフが点検・工事に来てくれます。そのため、点検者の必要資格が異なる「消防用設備等点検」と「防火対象物点検」の両方を同日に行うことも可能です。

また、実績ある業者のみが加入できる信頼性の高い組合である「東京都消防設備協同組合」の加入企業として登録されています。豊富な実績に基づく知識・対応力を生かして、高精度かつスピーディーにサービスを提供してくれます。さらに、点検の結果は点検結果報告書として提出し、不備・不具合があった場合には消防設備工事が可能な点もポイントです。

消防設備点検の費用を削減するポイント

消防設備点検にかかる費用は基本的に、以下の計算式によって求められます。

  • 人数×時間+経費=点検費用 

しかしこれは、建物の広さや建物の種類、点検する設備の数などによって変動するほか、土日祝日料金や夜間作業料金などが別途で必要のなるケースもあるため、注意が必要です。

これを踏まえて、点検費用を抑えるポイントを解説します。

独立系業者を選んで中間マージンをカット

独立系業者は他の企業に比べて手数料などの中間マージンを削減できるため、費用を抑えることができます。

しかし消防設備会社やビルメンテンス会社、警備会社などの系列ではない企業の点検なので、信用できるか見極める作業が必要です。また、大規模な火災が発生するたびに特定防火対象物は変化しているため、最新の情報をもって対応できる業者を選ぶ必要があります。

どのような建物でもしっかり対応してもらうには社歴10年以上、従業員数20名以上で、少なくとも年間200物件以上の経験のある点検会社を選びましょう。実績が多いということは培ってきたノウハウも豊富と判断できるからです。また、長く営業しているということはそれだけ頼りにされている、ということにも直結します。そのため、業歴のある地元の業者や中小企業などがおすすめです。

出張費無料の業者を選ぶ

消防設備点検には「消防設備士」や「消防設備点検資格者」といった資格が必要なため、有資格者の移動・出張費が必要となるケースがあります。点検前の見積もりなどで何度も往復するような場合はコストが大きく膨らんでしまうため、出張費無料の業者を選ぶことでコストカットをすると良いでしょう。

割引キャンペーンを利用する

点検業者には、消防設備の点検以外にも、電気設備の点検・検査など複数の依頼を請け負うことができるケースもあります。同じ業者に複数の点検・検査を依頼することで、セット価格などの割引をしてもらえるかもしれません。見積もりをとる際には、他の設備の点検・検査も可能か相談してみると良いでしょう。

見積の内訳が明確な業者を選ぶ

あいまいな見積もりを出してきたり費用の内訳を説明できなかったりするような業者は、後から料金を上乗せして請求してくる可能性があるため、注意が必要です。それに対して、見積もりの内訳がはっきりしていて、質問すれば明確に説明してくれる業者は信頼できるといえるでしょう。

これらを見極めるためには、点検を行う前に見積もりを取ることがおすすめです。そして見積書が来たら、点検箇所や点検内容、項目ごとの費用内訳が明瞭になっているかどうか確認します。複数社に見積もりを取れば、適正価格を把握できるのはもちろん、例えば「A社とB社はこの点検項目があるけど、C社にはない」といった差異に気付くことも可能です。また、点検だけでなく報告まで一連で請け負ってくれる業者であれば、より安心できるでしょう。

まとめ

この記事では消防設備の点検について、対象となる建物の基準や点検・報告の頻度、費用削減のポイントを、業者紹介とともに解説しました。

消防設備点検とは消防法第17条によって定められた法定点検制度のことで、面積や特定防火対象物などの基準に該当する施設は、点検報告の義務が発生します。守られない場合は立ち入り検査や罰則などの可能性があり、なによりも施設を利用する人たちの安全のために、定期的な点検は必要です。

ぜひ、今回紹介した内容を参考に点検業者を比較して、施設の現状に合った業者を選びましょう。