【食品系物流会社を比較!】会社選びで確認すべきこととは?

【食品系物流会社を比較!】会社選びで確認すべきこととは?

物流会社といえば、多くの方は「商品を運ぶだけの会社」というイメージを持っているかと思います。しかし、物流会社の業務は商品を運ぶだけではありません。現代の物流会社は、総合的に物流をサポートしています。 

インターネットショッピングが広まり、物流会社の需要は日々増えていることから、さまざまなサービスが展開されています。どの物流会社に業務を依頼すべきか迷っている方も多いのではないでしょうか。そこで、この記事では主要な物流会社の紹介と、物流会社を選ぶときに確認することについて解説します。

 

物流会社5つを徹底比較!

物流会社の業務は大きく分けて6つあります。1つ目は商品や原料などを倉庫に置いておく保管、2つ目は発注者のリクエストに応じて値付けをしたり、セットしたりする加工、3つ目は注文に応じて商品を取り出すピッキングと呼ばれる荷役、4つ目は商品を段ボールに梱包したり用紙に包んだりする包装、5つ目は商品を配達先まで届ける運送、6つ目は商品の在庫や配送状況を管理する情報管理です。 

最近では情報管理に関する技術的進歩が目ざましく、発注者情報、注文情報、在庫状況をオンラインで共有して業務効率の向上を図ったり、冷凍品や割れ物といった荷物固有の性質や配達先に応じて運送方法を自動化してサービスを改善したりといった取り組みがなされており、会社ごとにさまざまな特色を持っています。 

ここでは、代表的な物流会社を5社の特徴をご紹介します。

 

日本アクセス

東京に本社を置く株式会社日本アクセスは、1952年に株式会社雪アイスを創立したのが始まりです。1993年に仁木島商事株式会社、島屋商事株式会社、雪印物産株式会社(株式会社雪アイスの社名変更後の会社)、雪印商事株式会社、東京雪印販売株式会社の5社が合併して株式会社雪印アクセスとなった後、2004年に現会社名の株式会社日本アクセスになりました。食品卸を主としたビジネスを展開しており、食品の他に農産物、水産物、畜産物なども取り扱っています。 

北海道事業会社、東北オフィス(宮城県)、中部オフィス(愛知県)、西日本オフィス(大阪府)、中四国オフィス(広島県)、九州オフィス(福岡県)の6ヶ所の事業所と、約9,400台の契約車両を持つ全国520ヶ所の物流拠点を展開しており、従業員約3,900人を擁する大手物流会社です。 

ドライ、チルド、フローズンの全温度帯に対応した独自のインフラを駆使して、高度な物流サービスを提供しています。また、複数の企業を対象とする食品の共同保管業務、共同配送業務、小売り顧客向けの専用配送センターの物流業務、原材料の調達から始まって生産、販売、資源リサイクルに至るまでの包括的な物流業務など、高品質な物流機能も提供しています。

 

三菱食品

東京に本社を置く三菱食品株式会社は、1885年創業の明治屋商事株式会社、1925年創業の株式会社北洋商会、1948年創業の株式会社三エス商会、2002年創業の株式会社エフエスエヌの4社が2011年に統合して誕生した会社です。低温食品や加工食品、酒類、菓子など国内外の商品の卸売りを主としたビジネスを展開しており、その他に物流やサービスなどの事業を展開しています。

北海道支社、東北支社(宮城県)、中部支社(愛知県)、関西支社(大阪府)、中四国支社(広島県)、九州支社(福岡県)の6つの支社を展開し、関連会社を通してタイ、台湾にも事業を拡大しており、約4,400人の従業員を擁する大手物流会社です。 

三菱食品株式会社は3つのソリューションで事業の拡大を目指しています。

1つ目は、食市場の変化を捉えて予測し、社会や経済、それに生活と消費者の動向を分析して取引顧客へ提案するマーケティングです。 

2つ目は、冷凍食品、加工食品、デリカ、チルド食品、生鮮食品、原材料など幅広い品目を取り扱うことによって多様化する消費者のニーズに合わせた商品の調達と、提供を通して事業者への提案を行うマーチャンダイジングです。 

3つ目は、オリジナルブランドの開発、新規市場開拓を目指すメーカーとの共同開発、全国の名店や地域とのコラボレーションです。 

その他にも小売り事業者のプライベートブランド開発支援などの商品開発、グローバルネットワークやロジスティクスを通じて多様な価値を提供しています。

 

旭食品

高知県に本社を置く旭食品株式会社は、1923年に食料品と塩干魚類の卸問屋を開業したのが始まりで、1956年に正式に旭食品株式会社として設立しました。中間流通業者、メーカー、小売業者それぞれの立場に立った流通全般トータルでのシステムサプライヤーとしてのビジネスを展開。冷凍食品、加工食品、チルド食品、菓子、酒類、家庭用品などの卸売りの他、惣菜、酒類、弁当などの製造販売、水産物の加工販売、海外商品の輸入販売を手掛けています。 

四国支社(高知県)、中国支社(広島県)、九州支社(佐賀県)、近畿支社(大阪府)、東京支社(神奈川県)の5つの支社、19の支店、13の営業所を展開し、約1,900人の従業員を擁する中堅物流会社です。 

時代のニーズに応じたサービスを提供するマーケティング機能、地域の魅力を活かした商品を作る商品開発機能、物と情報の流れをシステム化して高品質な物流を目指す情報システム機能、物流のコストと仕組みを明確化して効率的なサービスを実現する物流機能の4つの機能で中間流通業の基幹機能を提供しています。

 

ナックス

東京に本社を置く株式会社ナックスは、1955年に冷凍食品の卸販売を始めた合資会社中村五一商店が始まりで、1961年に株式会社中村博一商店を設立し、2018年に現社名の株式会社ナックスとなりました。冷凍食品の流通業を主としたビジネスを展開しており、その他に一般食品の卸売り事業や物流事業、それらと付帯する事業を展開しています。 

関西支社(大阪府)、札幌営業所(北海道)、福岡支店(福岡県)、沖縄支店(沖縄県)、物流センター(静岡県)、食品加工場(静岡県)を持ち、約400人の従業員を擁する中堅物流会社です。 

丸紅グループ及び国分グループと共にナックスグループとして、商圏や地域の特性を考慮したプロモーション戦略や販売促進の提案を行うリテイルサポート、原材料の調達から商品の開発まで行うマーチャンダイジングサービスを提供。28ヶ所の物流拠点と7ヶ所の営業拠点を持つ全国流通ネットワークを活用した、全温度帯の配送を行う物流サービスを提供しています。

 

国分

東京に本社を置く国分グループ本社株式会社は、1712年に大国屋の号で店舗を構えたのが始まりで、創業時は呉服を手掛けていました。その後、醤油の醸造、製茶の貿易に乗り出し、1880年に食品卸売業として業態を変換し、食料品・缶詰の販売、ビールの販売などに業務を拡大してきました。現在は国内外の商品や自社開発商品を広く取り扱う食品卸売業と、自社ブランドの商品の開発・販売をする販売業の2つの業務を主としたビジネスを展開しており、配送業の他に不動産賃貸借業や貿易業も手掛けています。 

北海道、東北(宮城県)、関信越(栃木県)、首都圏(東京都)、西日本(大阪府)、九州(福岡県)に卸売りのグループ会社を持ち、その他にも商品の開発・製造や物流を行うグループ会社と、中国及びシンガポールにも展開しており、約5,000人の従業員を擁する大手物流会社です。 

約60万アイテムの品揃えで構成されるマーチャンダイジング機能、あらゆるカテゴリーで情報提供と提案を行うマーケティング機能、全温度帯の食品を取り扱う総合物流拠点とネットワークで結ぶ物流機能、独自に構築した情報システム機能、商品を配達先に届けるまで品質を保証する品質管理機能の5つのソリューションと卸売機能を活かして事業の拡大を目指しています。

 

物流会社を選ぶときに確認すること

ここでは、物流会社を選ぶときに確認すべき5つのポイントについて解説します。

 

立地

近年はEコマース市場の拡大、トラックドライバーの不足、大規模災害時の事業継続計画の見直しなど、物流のニーズに変化が起きています。その変化は物流施設の立地に関わるさまざまな変化を生じさせており、立地によって物流の効率は大きく変化するので注意が必要です。入庫・出庫の効率が良くても、集荷や運送に時間が掛かるようでは全体としての物流の効率は低下してしまいます。 

集荷や運送に要する時間に最も影響があるのはその経路です。委託した場合を想定して物流拠点と工場や配送先までの経路をよく確認しましょう。運送経路が幹線道路や高速道路以外の一般道路を多く使用するような場合は、同じ距離でも時間が余計に掛かります。 

運送経路に空路や海路が含まれる場合は、空港や港との位置関係も注意が必要です。空路や海路を含んだ経路の場合は、できるだけ空港や港に近い方が利便性は高いといえます。その他にも物流倉庫が人的リソースを集めやすい場所にあれば急な出荷作業の増大に対しても対応しやすくなります。

 

保管方法

商品の保管方法も、物流会社を選ぶ際に大切な要素の1つです。物流拠点に入荷した商品は一定期間保管されて、配送先の顧客に必要な量を必要なタイミングで出荷します。そのため、保管方法が適切であるかどうかをチェックしましょう。 

特に食品や医療品は一定の温度で保管することが求められるので、温度管理がきちんとできていないと商品の品質が劣化し、商品としての価値がなくなってしまいます。劣化していることに気が付かずに出荷してしまうと、クレームや返品などのトラブルのもとになります。 

温度管理が必要な商品を取り扱う場合は、管理体制がどのような方法であるかを確認し、さらに在庫管理方法についても確認しましょう。在庫が多すぎると保管のためのコストが余計に掛かり、逆に少なすぎると注文が集中したときに欠品となって機会損失になってしまいます。したがって、入庫や出荷の状況を正確に把握し、保管場所や在庫数を明確にするために適切な在庫管理が必要です。信頼できる在庫管理方法を確立している物流会社を選びましょう。

 

サービス内容

物流会社が自社のニーズに合ったサービスを提供しているかを確認しましょう。例えば、扱う商品がギフト品なら商品をラッピングしてくれるサービスを提供している会社を使えば、自社でラッピングする手間が省けて労力を削減できます。 

また、自社が製造業であれば、加工のサービスをしてくれる会社を選ぶことで組み立て作業などの一部の加工を委託できます。その他にも商品にカタログを封入したり、商品に販売用のタグを取り付けたり、商品の写真撮影をしたり、商品を採寸したりとさまざまなサービスがあります。どのようなサービスが自社の業務の助けとなるかを考えてみましょう。 

また、予定や計画に変更があっても柔軟に対応してくれるかどうかも確かめましょう。しっかりとした物流管理システムが確立されていることも大切ですが、運用ルールが厳しすぎて商品数の変更や配達日時の変更があったときに対応できない会社は臨機応変な対応できず、顧客満足度の低下を招きます。

 

食料品をメインに扱っているか

食料品の場合、ドライ、チルド、フローズンの各温度帯を保ったまま集荷・保管・配送を行う必要があるため、一般の雑貨に比べてデリケートな取り扱いが求められます。また、生鮮食品を取り扱う場合は、鮮度を落とさずにスピーディーに配送を行う必要があるため、滞りのない円滑な物流システムを持っていることが必須条件です。

そのため、食料品の取り扱いを依頼する物流会社を選ぶ際、食料品をメインに扱っているか、あるいは今までに取り扱ったことがあるかがポイントになります。経験があれば現場のスタッフがデリケートな食料品の取り扱いに慣れていて、作業手順を素早く習熟してもらえます。

また、業務量が増えたときに他のテナントからスタッフが応援に来てもらう場合でも、短期間のトレーニングで作業に入れる環境が整備されているかも確認しておきましょう。ただし、類似した業務を行っているテナントばかりだと、繁忙期の時期が重なって人員の確保が難しくなることもあるので注意が必要です。

 

信頼性

当たり前ですが、配送を確実にしてくれる信頼できる物流会社を選ぶことが重要です。決められた時間と場所に配送すること、商品を傷つけないことといった基本的なことを確実に行う物流会社が信頼できる物流会社を選びましょう。物流には多くの人が関わっているので、全てを完璧な形でコントロールするのは難しいかもしれませんが、それでも日々改善を怠らず、100%を目指して努力している物流会社が「良い会社」といえます。 

また、トラブルが発生したときにどのような対処をするかによっても物流会社の良し悪しが分かります。商品が届かないといったクレームが顧客から出た際に、問い合わせに対してたらい回しにした挙句に、状況が分からないといった対応をするようでは信頼できる物流会社とはいえません。

 

まとめ

この記事では、物流会社5社の特徴と物流会社の選び方についてご紹介しました。

パーソル総合研究所の推計では、2030年には物流業界で14万人の人手が不足すると見込まれており、物流会社はこの経営環境の変化に対応していくことが重要な経営課題となっています。そのため、物流会社は人材面や教育面での物流部門の強化の他にも、ITツールを用いた生産性の向上、輸送自体の効率化、拠点の再整備、在庫拠点の最適化という一連の改革にますます取り組んでいくことでしょう。 

物流会社を選ぶときには、本記事でご紹介した確認すべきポイントを押さえつつ、時代の変化に対応した物流会社を選ぶようにしましょう。