業務用真空包装機メーカー5社を比較!搭載機能や選び方は?

業務用真空包装機メーカー5社を比較!搭載機能や選び方は?

真空包装は、1950年代のスーパーマーケットの急速な成長によって大量生産・大量流通・大量消費が起こり、それに伴って1960年代にかけて包装材料がそれまでの紙に加えてプラスチックフィルムが普及し始めたことで可能になった技術です。

真空包装を初めて採用したのはシウマイで有名な崎陽軒で、1967年に東洋製罐グループ綜合研究所との共同研究によって誕生しました。

真空包装技術の開発から約50年経った現在は多種多様な業務用真空包装機が広く食品産業界で使われ、私達の食生活を陰ながら支えています。

この記事では、業務用真空包装機の概要、選び方、搭載されている機能を解説し、併せて業務用真空包装機メーカー5社を比較します。

 

業務用真空包装機とは?

真空包装機は、食品加工工場、レストランなどの外食産業、スーパーマーケットなどのさまざまな場面で用いられています。

真空包装機とは、食材や調理した食品をビニールなどの袋に入れて袋の中の空気を除去して真空状態にする機械のことです。

包装袋内を真空状態にすることで食品が変質したり、微生物の影響によって変質したりすることを抑えます。これにより、加工された食品の衛生管理状態を把握しやすくしたり、レストランやホテルで食品をお客に提供する際の準備時間を短縮したりすることができます。

真空包装機には業務用と家庭用のものがありますが、家庭用真空包装機は真空度が低く長期保存には向かないこと、また真空度が低いがゆえに冷凍臭や冷凍焼けの原因になるなどの欠点があります。その点、業務用真空包装機は高い真空性能を持ち、長期保存ができて冷凍臭や冷凍焼けもありません。 

業務用真空包装機にはプラスチックフィルムのビニール袋のほかに、アルミの袋やガゼット袋などの厚みのある袋を真空状態にできる上下シール方式、一度に2パック真空処理できて時間短縮に役立つ両サイドシール方式、長い袋でもパックできるL字シール方式などがあります。

近年は、テイクアウトや宅配などにも応用されています。

 

業務用真空包装機の選び方

業務用真空包装機を選ぶ上で、参考になるポイントについて解説します。

 

卓上型 or 据え置き型

真空処理する食品の大きさによって卓上型か据え置き型かのどちらを選ぶかが決まります。具体的には食品を入れる袋の大きさが横400mm・縦600mm・厚さ180mm以内であれば卓上型を選ぶといいでしょう。

テーブルの上に置くなどスペースが限られている場合にも卓上型は向いています。ただし、幅が狭く処理能力が低いので大量生産には向いていません。後述するホットパック機能が付いているのも卓上型になります。

食品を入れる袋の大きさが上記の寸法を超える場合は、据え置き型を選ぶとよいでしょう。卓上型に比べて機械本体のサイズが大きいのでシールできる幅が長く、一度に複数の袋を並べることができ、卓上型の数倍の処理能力があります。

1回あたりの生産量が多く、1日に処理する真空包装の数量が多い場合に向いています。据え置き型には生産能力を高めたベルトコンベア式のものもあります。

 

ノズル式 or チャンパー式

業務用真空包装機は、真空包装方法の違いによってノズル式かチャンバー式かに分かれます。ノズル式は包装袋の開口部にノズルを差し込んでスポンジで押さえて、ノズルと接続されている真空ポンプで包装袋の中の空気を抜き取って真空引きし、最後に開口部をシールするタイプです。

真空引きをする際にノズル先端部分のフィルムがくっついてしまってうまく吸気できないこともありますが、慣れてくれば短時間でしっかり真空引きできます。ノズル式は比較的安価で、家庭用にも業務用にも広く使われています。

一方、チャンバー式は真空引きができるチャンバー(ボックス)内に食材を入れた袋をセットして蓋を閉じ、チャンバー内部を真空状態にしてシールするタイプです。

高い真空度が得られることと、液体が入ったものでも真空引きができるという点が特徴です。真空度が高い分ノズル式よりも処理に時間がかかります。

 

アフターフォローの有無

業務用真空包装機メーカーの中には機械を送った後のフォローがなく、購入者自身が設置場所への据え付けと稼働調整をしなければならないものもあります。

また、真空包装機は定期的に交換とメンテナンスを行う必要があります。メンテナンスが必要なのは、オイル、テフロンテープ、ヒーター線などです。

オイルは、真空包装機の心臓部ともいえる真空引きを行うポンプを動かすのに使う消耗品です。オイルが劣化した状態で運転を続けると、真空度が低下したりインターロックでポンプがロックされて動かなくなったりするため定期的な交換が必要です。

テフロンテープは、真空包装機を何度も使用しているうちに包装袋のシール部分のテープが破れたり焦げ付いたりしてシール不良になる恐れがあります。劣化が進行する前に交換が必要です。

ヒーター線が切れてしまうとテフロンテープがシールできなくなるため、切れた場合は交換が必須となります。このように経年劣化する部品がいくつかありますので、アフターフォロー体制がしっかりと整っているメーカーを選ぶと安心して利用できます。

 

業務用真空包装機の機能は?

業務用真空包装機には、便利な機能が搭載されています。搭載されていることの多い機能について、以下で解説します。

 

ホットパック機能

従来の真空包装機は、食材の温度を10℃以下まで冷ましてからでなければ真空パックできませんでした。そのため調理して熱を持っている食材を冷ます工程が必要になり、包装作業の停滞が発生していました。

一方、ホットパック機能が付いている真空包装機は調理直後の食材を熱いまま真空パックできるので、作業時間を大幅に短縮して作業効率アップに繋がります。

また、ホットパックすることで細菌が繁殖する温度帯を避けることができるので、より衛生的な包装作業ができるほか、厨房内に浮遊する雑菌が混入するのを防げます。

他にも、油脂分が冷めて分離する前に真空パックできるので、味にバラつきがでない点も大きなメリットです。

 

ガス置換機能

空気の処理の仕方によって業務用真空包装機は3種類に大別できます。

最も多いのが包装袋の中の空気を抜く「真空引き」のタイプで、食品の酸化、腐敗、変色を防止する のに効果的です。

また、真空引きをすることで体積が小さくなり梱包時や保管時にかさばらないというメリットもあります。広範な用途に用いられていますが圧縮されるので柔らかい食材には向いていません。

包装袋内の空気を完全に抜くのではなく、残存空気の量を調節する「脱気包装」というものがあります。崩れやすい食材や保存時に多少の空気を要する生野菜などに向いています。

これらの中間的なものとして「ガス置換包装」というものがあります。これは包装時に袋から空気を抜いた後に、代わりに窒素や二酸化炭素などの不活性ガスで置換して密封し包装するものです。

食材の劣化を防ぐ効果があるほかにも、ガスが緩衝材の役割を果たして柔らかい食材を崩すことなく保存できる特徴があります。

 

安全対策機能

業務用真空包装機には様々な安全対策が施されています。メーカーによって安全対策機能の種類は異なりますが、ここでは一例をご紹介します。

1つ目は、オイル交換時期を知らせる機能です。真空ポンプに使われているオイルが3ヶ月または500時間のいずれかを経過するとオイル交換時期であることを知らせてくれます。

2つ目は、機械清掃マニュアル機能です。画面の指示に従って清掃をすることで機械の寿命を長く保ち、故障を防いでより安全に使用できる状態を保つことを目的としています。

3つ目は、緊急非常停止機能です。機械本体には緊急事態発生などの非常時に機械の運転を停止させるスイッチが付いており、これを押すと機械の運転を直ちに止めることができます。

 

業務用真空包装機メーカー5社を比較!

ここでは、業務用真空包装機の主要メーカー5社の特徴をご紹介します。

 

TOSEI

東京都に本社を置く株式会社TOSEI(TOSEI CORPORATION)は、1950年4月に東京電気株式会社の協力工場として沢村製作所が設立されたのが始まりです。東京本社以外に東北、中部、関西、九州に支店・営業所を展開しています。

真空包装機の業界に参画したのは1985年10月で、卓上型の真空包装機の開発・製造・販売を開始したのを皮切りに事業を拡大。現在は従業員327名を擁する中堅メーカーとして業務用クリーニング機器および業務用真空包装機の製造販売を手掛けています。

業務用真空包装機は少量生産向けの卓上型から大量生産向けの大型の据え置き型まで、広いバリエーションを揃えています。

卓上型はコンパクトな標準タイプ、卓上量産型、上下シール型、引出式などがあります。据え置き型はテーブル式、ベルトコンベア式、据置傾斜型などです。

ほかにも特殊包装タイプとして臓器標本保管用、布団毛布用、アスファルト用などの品揃えがあります。

 

ホシザキ

愛知県に本社を置くホシザキ株式会社(HOSHIZAKI CORPORATION)は、1947年2月に星崎電機 株式会社として設立されたのが始まりです。

連結では従業員12,982名、単体では従業員1,160名を擁する大手メーカーとして、業務用真空包装機のほかに製氷機気、業務用冷凍冷蔵機器、洗浄機器、衛生管理機器、調理機器、製パン機器、フードサービス機器、鮮度管理機器など食品に関わる機器を広く手掛けています。

真空包装機はスタンダードタイプ、コンパクトタイプ、大容量タイプの3種類を中心とした品揃えがあります。

特殊パックとして豆腐のような崩れやすいものも真空パックできるソフト開放機能を持ったものや、カレーやシチューなどの液体をチャンバー内で拭きこぼれさせずに真空パックできる真空反復機能を持ったものまで豊富です。

食材の見た目や風味を保ったまま柔らかくできる含浸モード機能を持ったものなどもラインナップされています。

 

レマコム

静岡県に本社を置くレマコム株式会社(REMACOM CO.,LTD.)は2004年8月に設立され、従業員45名を擁する新興メーカーです。

業務用真空包装機のほかにショーケース、冷凍ストッカー、プレハブ冷蔵庫・冷凍庫、ベーカリー機器、ベーカリー店用具、ディスプレイ用品、ブレンダー、スライサー、サービス機器などの業務用厨房機器を手掛けています。

真空包装機は、チャンバー型のものとして卓上コンパクト型、卓上スタンダード型(ガス封入機能付き)、卓上庫内ワイド&強力ポンプ型(ガス封入機能付き)、据置庫内最大&ポンプ卓上最強力型(ガス封入機能付き)の品揃えがあります。また、真空包装機用袋の販売も行っています。

拠点は東京に支店とショールームを持っているのに加えて、Webサイトでも製品の販売を行っています。さらに、同社は厨房機器の開発・販売以外にも開業を目指す事業者に経営ノウハウを提供するサポートも行っています。

 

朝日産業

愛知県に本社を置く朝日産業株式会社(Asahi Industry Co.,Ltd.)は、1949年9月に紡績部品の製造・販売を行う会社として設立されたのが始まりで、従業員25名を擁するメーカーです。

業務用真空包装機のほかにハンドラッパー、超音波溶着器、卓上小型結束機、捕虫器、殺菌庫などの包装・衛生・食品加工機器、ヘルスケア用品、繊維機器などを手掛けています。

真空包装機は、標準卓上型、ホットパック機能付き卓上型、ガス封入機能付卓上型、上下シール式卓上型、引出式卓上型、標準据置型、ガス封入機能付据置型の品揃えがあります。

拠点は愛知県に開発センター、富山県に北陸営業所、長野県に物流センターを持っているほか、中国とインドネシアに関連会社を持っています。

 

七宝商事

石川県に本社を置く株式会社七宝商事は、1947年2月に株式会社金沢度量衡として創立されたのが始まりで、1981年2月に株式会社七宝商事として設立されました。

従業員80名を擁する機器メーカーとして業務用真空包装機のほかに産業用計量器、健康関連計量器、飲食店・専門店関連機器などを手掛けています。

 

真空包装機は、卓上型、据置型、連続式真空包装機、ダブルチャンバー型真空包装機、深絞り真空包 装機ロータリー式真空包装機、ガス置換真空包装機、自動袋詰シール機などの品揃えがあります。

機器の販売以外にも経営支援基幹システム、ホームページ作成支援、ネット販売支援ツール、販売管理システムなども手掛けています。

 

まとめ

食品包装には、外的環境から食品の品質を守りおいしさを保つこと、輸送や保管の作業効率を高めることに加えて、環境適性も求められています。

この記事を参考に、自社の食品や提供スタイルに合った業務用真空包装機を導入してみてください。